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万葉集クルーズのご紹介

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みなさん、こんにちは。 琵琶湖汽船スタッフのNです。
今月からブログを担当することになりました。これからいろいろなクルーズを紹介していきたいと思っています。よろしくお願いします!

今回は、先月(7/17)に開催した「琵琶湖万葉集クルーズ」について、ご紹介します。

奈良時代に詠まれた万葉集には、約4500首が収められています。そのうち近江(滋賀県)に関連する歌は約120首あまりも詠まれ、びわ湖や湖岸の情景をテーマとした歌が数多くあります。
その万葉集の舞台を船で探訪し、その地に関連した歌の意味を知りながら歴史のロマンを感じていただきたいと今年初企画されたカルチャークルーズ(全4回のシリーズ)です。

第2回目となる今回は、湖北・湖東の万葉集がテーマ!
長浜港を出航し、塩津湾→長浜沖→米原沖→彦根沖→沖島水道→米プラザ(お買い物)→大津宮沖→大津港の航路となっており、びわ湖を北から南へと縦断します。


長浜港からmegumi(写真左の船)に乗船して、万葉集クルーズに出発!!


乗船したmegumiは、「琵琶湖の恵みに感謝しよう」ということで「メグミ」と名付けられた船です。
環境にやさしいエコロジー船で、2Fのデッキには、太陽光発電と風力発電を兼ね備えています。乗船された際には、ぜひデッキに出て探して見てくださいね。
船窓は全面ガラス張りになっており、周囲の景色が良く見えます。


参加者の中には、リピーターの方も。コロナ対策をしながら人数を制限して開催しました。


船内では、「船から見るびわ湖の景色」と「スライドに写し出される画像」と「詠まれた歌の朗詠と意訳」を見聞きしながら、万葉集について学んでいきます。
講師は、琵琶湖の歴史文化に造詣の深い大沼芳幸先生。当社の解説付きカルチャークルーズでは、お馴染みの先生で、ファンも多いです。

さらに、歌の情景をより楽しんでいただけるように、ハープ奏者の福地幸先生が、万葉集を朗詠してくれるという贅沢なシチュエーション。
みなさん、しっとりと朗詠される歌を聴きながら万葉集へ想いを馳せていました。

普段の定期航路では、なかなか行く機会が少ない奥びわ湖(塩津付近)。
南湖と比べて北湖は水の透明度が違います! 南湖の水深は平均4メートル程度と浅いですが、北湖の水深は平均で40メートル、最も深いところは104メートルもあるんです!
私がいつも見ている大津港(南湖)より、びわ湖の広さをより感じることができました。

お楽しみの昼食は、万葉集の歌にちなんだ食材を使用した特製のお弁当をご用意!お料理の一つ一つに、関連する万葉集の歌と意訳の説明がついています。
鰹やつぶ貝といった馴染みのある食材に加え、近江鶏や小鮎などの滋賀県産食材、スッポンという珍しい食材もあり、こだわりがいっぱい詰まったお弁当でした。
食事のお供に、滋賀の地酒3種類も販売していました。

琵琶湖最大の島で、300人ほどの人が住んでいる島「沖島」付近も通過。万葉集の解説だけではなく、沖島の解説なども聞くことができ、皆さんデッキに出て、景色を楽しんでおられました。沖島もとても素敵な島なので、沖島紹介のブログもまた読んでみてください。

長命寺を過ぎ、蒲生野付近へ。ここは、万葉愛好家が増えたきっかけとなる有名な相聞歌が詠まれた場所だそうです。万葉集の代表的歌人で才色兼備の女性とされている額田王は、天武天皇と幸せな結婚生活を送っていたのですが、天武天皇の兄である天智天皇からも愛され、二人の仲は引き裂かれてしまいます。その悲恋を詠った相聞歌。
この歌以外にも、切ない恋心を詠った歌が多く、少し切ない気持ちになると同時に万葉集の奥深さを感じました。

その後、休憩を兼ねて、琵琶湖大橋のふもとにある道の駅米プラザに立ち寄り、お買い物タイム。新鮮なお野菜や、滋賀県の美味しい和菓子や洋菓子など、様々なものが売っていて、目移りしてしまいます。びわ湖の景色もキレイに見ることができるので、ぜひお近くに来られた際には、立ち寄ってみてくださいね!

約5時間のクルーズを終え、無事に大津港へ着船しました。
このクルーズに参加するまでは、万葉集は少し難しいイメージがあり、私のような歴史に詳しくないお客様でも楽しんでいただけるのか少し不安だったのですが、大沼先生の解説は分かりやすく、福地先生の情緒たっぷりに朗詠される歌声に、気づいたら万葉集の世界に引き込まれていました。

次回(第3回目)は、湖西の万葉集をテーマに、11/3(水祝)に開催予定です。今津港から出発し、湖西の歌の舞台を船で巡り、大津港着船というコースです。
このブログを読んで、少しでも興味を持たれた方は、ぜひ、HPをチェックしてみてください。初心者でも楽しめる内容となっております。いつもとは違った目線で、船上から万葉ロマンに想いを馳せてみてはいかがでしょうか?

琵琶湖万葉集クルーズの詳細は、こちら